旅行会社といっても、形態はさまざま
旅行会社と聞いて、まず思い浮かべるのは駅やショッピングモールにある店舗。
パンフレットがずらりと並んでいて、カウンター越しに旅行の相談を受ける……そんなスタイルではないかしら。
もちろん、今となってはちょっと時代とズレてきているかもしれないけれど、あれが“王道”だったのよね。
マダムが学生の頃、旅行会社で働きたいと夢見る女子たちは、
「まずはカウンターをやりたい!」って希望する子が多かったものよ。
でも、時代は変わっていったわ。
IT時代の旅行会社の姿
オンラインでの旅行予約が当たり前になった今、
「わざわざ店舗へ出向き、パンフレットを広げて相談」という風景は、
特に首都圏ではほとんど見かけなくなったわね。
ただし、ターゲットが熟年層の場合はまだまだ現役。
「対面で安心したい」というニーズが根強く残っているから、一定の需要はあるのよ。
旅行会社の“棲み分け”を知っておこう
「旅行会社=パンフレット片手にカウンターで接客」
……そんなイメージを持っている人も多いけれど、実はこの業界、もっともっと細かく分かれているの。
旅行業界で働きたい人、あるいは経験者なら知っていて当然かもしれないけれど、ここでちょっと復習してみましょう。
主な旅行会社のタイプ
以下が、主な旅行会社の役割とポジションよ。
◆ リテーラー(Retailer)
JTB、HIS、KNTなど、いわゆる「一般消費者向け」の旅行代理店。
パンフレット販売やカウンター接客を行っているところね。
新卒でこの業界を目指す人たちは、まずここを志望することが多いわ。
◆ ホールセラー(Wholesaler)
旅行商品の企画・造成を行い、それをリテーラーに“卸す”会社。
例:ツアー商品や航空券の卸売。
特に航空券に関しては、航空会社と直接契約(タリフ)できるのは大手旅行会社だけ。
中小の旅行会社はそうはいかないから、TPIやUTのような航空券ホールセラーから仕入れるのよ。
◆ OTA(Online Travel Agency)
楽天トラベル、エクスペディア、じゃらん、Booking.comなど、ネット専業の旅行代理店。
店舗を持たず、すべてオンラインで完結。
最近はここの存在感が一気に増しているわね。
◆ ランドオペレーター(通称:ランオペ)
海外現地の旅行手配を一手に引き受ける、いわば“地上手配のプロ”。
旅行業界のピラミッドでいうと、航空会社がトップ、次にホテル。
その下に大手旅行会社や観光局、さらにホールセラーや中小旅行会社が続き……
一番下が、ランオペ。
ごめんなさいね、でもこれは事実。
ランオペは典型的な「下請け」。
元請け(旅行会社)からの指示を受けて、現地で実行に移す側。
NOとは言えない、24時間体制、利益はほとんど出ず……
給料も相応だから、離職する人が多いのも現実よ。
旅行業界はグラデーションのように広がっている
旅行会社といっても、その業態はさまざま。
そして旅行業界全体で見れば、航空会社、ホテル、レンタカー、観光局まで入ってくる。
業界は広くて奥が深い。
一見華やかに見えるけれど、地道な仕事や下支えする人たちがいてこそ成り立っているのよ。
最後にマダムから一言
旅行業界に華やかなイメージを抱く人は多いけれど、
実際は「裏方」「下積み」「忍耐」の連続でもあるの。
でも、それを乗り越えた先にある「ありがとう」の言葉や、
お客様の笑顔は、何にも代えがたいのも事実。
興味を持ったなら、一度業界を覗いてみるのも悪くないわよ。







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