それはもう憧れだから
私の場合、この一言につきます、はい。
お客様のサービスがどーのとかグローバルでインターナショナルだの横文字・美辞麗句並べたところで、いやいや。。。
ここは正直に直球で一言。
やはり憧れだったから。
この一言に尽きます。
もう全てがカッコイイわけですよね、憧れているから。
まず飛行機に乗る空港はすごくドラマチックな場所ですしね。
空港内に響くアナウンスもすごくステキ。
チェックインカウンターのスタッフはもちろん、
ファイナルコールで乗客を探し回って走っている姿もステキ。
そして何より飛行機がステキすぎる。
機内で働くパイロットもキャビンアテンダントもステキ。
とにかくあの非日常の空間全てが憧れだった。
空港に立った瞬間から、これから出発する全ての旅客がまるで
ドラマの主人公になるかのような空間があって。
だから漠然とその一番近くにいられる航空会社で働きたいと思ったのよね。
大空に飛び立つ飛行機ってゾクゾクする程ステキですもの。
夕暮れ時に飛び立つ飛行機を見ると、
自社便じゃなくとも感動して今でもウルウルしちゃうくらい。
そう、飛行機が好き。
理屈じゃないんですよね。
そう、まるで恋した感じ。
好きになるのに理由は無いから。
でもそれがものすごく大事で、その原動力が無いと
やっていけないし、そもそも難関は突破できない。
憧れるきっかけは?
みなさん色んな思いがあって航空会社にチャレンジするわけよね。
私の場合、子ども時代に初めて乗った飛行機が
外資系航空会社だったことが大きかったかな。
もうショックというかイナヅマが走ったというか。
今でもその時のイナヅマに打たれた感覚はよーく覚えているわ。
忘れるわけないわ。
今こうして外資系航空会社にいるのは、これが原点だったから。
子ども時代に家族旅行でハワイに行った時よ。
そう、ユナイテッド航空で行ったのよね。
当時、成田空港2タミもない1タミだけの時代でね。
チェックインカウンターのお姉さまは、UAの制服を着ていて。
今思えば、自社社員だったのかしらね。
うろ覚えだけどオレンジベースのガチャガチャした制服だった。
日本人なのに英語が堪能で外国人客に臆せずガンガン言ってらして。
子どもながらにグサッと刺さったわけですね。
そしてユナイテッド航空に乗り込むや、おしり=通路幅サイズの
ワイドなおばちゃんCAがウェルカムアボード。
日本人の子どもなんてハワイ線といえども当時は
そんなにいなかったから、
英語で何やら楽しげに喋りかけてくれて。
でもアイライン凄すぎて魔女。
英語分からないし恐怖で電気走ったよね。
様々な人種のキャビンアテンダントが通路を行き来し、英語でまくしたてている。
楽しい旅行のはずが、着席してシートベルトを締め目が合わないように
ずっと下を向いてたっけ。
カルチャーショックと得体の知れない心細さと恐怖が子ども心に突き刺さった。
隣には、20代位の若いお兄さんが1人で乗ってたっけ。
めっちゃ英語喋ってて。
やはり海外に行く人は英語喋れるんだって思ったっけ。
今思えば隣の兄ちゃん、フィッシュorチキン?コークプリーズレベルだったけど。
英語が分からない子どもには、すげーよ、兄ちゃん!と心奪われたよね。
海外行くには英語ができないとダメだなって子どもだから単純にそう思った。
無事ハワイに着いて、現地でもカルチャーショックはあったんだろうけど、
衝撃的イナヅマが走ったのはやっぱり最初のチェックインカウンターと
機内だったのよね。
だから今でも思うのよ。
日系航空会社で行っていたらイナヅマ落ちなかっただろうなって。